丸竹ロッドの竹

竹の違いが判り難いとのご意見も多いので丸竹フライロッドのブランクに使用できる代表的な竹を写真を交えて解説いたします。写真をクリックすると拡大表示可能です。

竹の種類
丸節竹
空き地や雑木林の脇などに見られる雑草のような竹です。 1つの節から数本〜十数本の枝が出ています。節の上部が丸く膨らんでいるためこの名前がつきました。丸節竹には、節の下が節の上より細いコップを重ねたような独特のテーパーがあります。また、個体差が大きく,葉の大きさや丈,テーパーなどもさまざまです。素材の強さもかなりのものですから,好みのアクションを見つけるのはそれほど難しくないでしょう。

矢竹
高野竹に似ていますが葉の幅がやや狭く,丈が高く3〜4mほどになります。幹の太さも20mm以上のものもあります。 枝の付き方は高野竹と同じで一節から1本ですが,その数は高野竹より多く,下の方まで枝が出ています。節の上部が少し丸く出ていますが丸節竹ほどではありません。この竹も細くてテーパーのあるものは稀で、穂先に使えるものを探すのは骨が折れます。

高野竹
やや標高の高いところに群生しています。幅の広い大きな葉は熊笹に似ていますが,縁取りがなく幹に皮が付いたままのものがほとんどです。丈は2m弱のものが多く,幹の太さも通常5〜6mmと細いです。一節から1本枝が出ますが,その数は少なく先端に2〜4本くらいが普通です。特に若い竹は枝が出ていないものが多いのが特徴です。素材の強さはピカイチで,節も出ていないので美しいロッドになります。パワーファイバーの密度が高くやや持ち重りします。また,テーパーが少ないものが多く,トップに使えるものはめったに有りません。印籠継ぎの芯材として使うには最適です。



竹の比較
写真上から高野竹、矢竹、丸節竹です。3種の中で丸節竹の節が1番膨らんでいます。次に出ているのが矢竹で、高野竹はほとんど出ていません。ただ、これも個体差があり、竹ごとに節にも個性がありますので、いろいろな場所の竹を採ってみるのも面白いことですね。


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